損金不算入とは何か

損金不算入とは、その言葉の通り損金にすることができないということです。

これは会社からすると不利なことです。

なぜなら、そもそも税金の金額は、
「益金(税務上の利益)」から「損金(税務上の費用)」を引いた「所得」という金額をもとに計算するからです。

つまり、10万円分の損金が認められず(否認といいます)損金不算入とされた場合は、所得の金額が10万円増えることになるので、それをもとに計算する税金の金額もその分大きくなり、会社としては不利な結果になります。

損金不算入以外の調整項目について

損金不算入の同様で類義語的な概念として、損金算入、益金不算入、益金算入があります。

これは損金不算入と対義語の益金を算入するか、不算入するかという論点です。

税金の計算方法について簡単に説明すると、
税引前当期純利益の金額、すなわち会計上の利益の金額をスタート地点として、そこから会計上費用計上されているけれど損金不算入の金額を加算し、費用計上されていないが損金算入の金額を減算し、収益として計上されているけれど益金不算入の金額を減算し、収益計上されていないが益金算入の金額を加算することにより、所得の金額を求めます。

イメージを持ってもらうための言い換えとしては、
会計上の「利益」よりも厳しい税務の基準に則った「所得」を算出するために、会計上の利益に税務上認められないものと会計では認識していないが税務上認識するものを加減算する税務的な調整をして税務上の利益の金額である所得を求めるものです。