骨牌税という税金
皆さんは、骨牌税(こっぱいぜい)という税金をご存知でしょうか。
明治時代に、カルタやトランプなど賭博目的(当時は贅沢品とみなされた)のものに課税された今は廃止になっている税金です。(カルタは漢字だと骨牌と書くため骨牌税となっています)
骨牌税はどんなもの?
骨牌税は、1902年に導入された日本の税制の一つです。
主にトランプなどの贅沢品に課され、次のようなものが課税対象になりました。
- トランプ
- 花札
- カルタ
- 麻雀牌
その後の1957年にはトランプ類税と名前が変わり、さらにその後1989年に消費税が導入された際に廃止になりました。
トランプ類税はどんなもの?
骨牌税から名前を変え、トランプ類税となりましたが大枠は骨牌税と同じです。
トランプ、花札、カルタ、麻雀牌、株札、虫札など、娯楽に使うもののうち賭博性の高いものについては「トランプ類」として指定されました。
製造者は製造した場所(保税地域)からトランプ類を持ち出した(出荷した)数を税務署に申告し、その数に応じて税金が課される仕組みになっていました。
トランプ類とされるものでも、賭博に使用することを目的としていないものについては例外的に、例えば児童の遊戯用トランプや手品用のトランプは非課税とされました(賭博に使用できないような構造である必要がありました)。
また封緘(ふうかん)についても厳しく定められていて、トランプ類の製造者は、トランプ類税の証紙で包装を封緘する必要があり、開封する際に必ず証紙が破れる仕組みで包装を行うことなどが求められました。
トランプ類税の税率
トランプ類税は、対象に応じて異なる税率が定められました。
- 麻雀牌
- 象牙製のもの:六千円
- 牛骨製のもの:四千円
- 上記以外のもの:千円
- トランプ、花札、株札、虫札:六十円